レプトスピラ症の病態生理とは?
レプトスピラ症の病態生理
感染と初期増殖
レプトスピラは、擦り傷や粘膜、結膜から体内に侵入し、主に血液中で増殖します。多くの場合、初期は顕著な症状を示さないことがあります。
潜伏期間
感染後、症状が出るまでの潜伏期間は2日から30日です。
二相性経過
レプトスピラ症は二相性の臨床経過をたどります。
第一相(急性血流相)
- レプトスピラ血症相:血流中で急速に増殖し、発熱、寒気、頭痛、筋肉痛、結膜充血を引き起こす。
- 組織侵入:肝臓、腎臓、脾臓、肺、心臓、中枢神経系などへ広がる。
- 毛細血管障害:スピロヘータが血管内皮に結合し、血管壁を損傷、毛細血管透過性が上昇する。
第二相(免疫相)
- 免疫応答:抗体と炎症性メディエーターが産生される。
- 免疫介在性障害:免疫複合体の沈着、補体系活性化、好中球の集積により組織が損傷し、臓器障害が現れる。
- 臓器別症状:
- 肝臓:黄疸、肝酵素上昇、肝腫大。
- 腎臓:腎不全、タンパク尿、血尿。
- 肺:肺出血、呼吸困難。
- 中枢神経系:髄膜脳炎、頭痛、意識障害、痙攣、脳神経麻痺。
- 出血:点状出血、皮下出血、消化管出血など。
免疫相が過ぎると、軽快期に入って徐々に回復するケースもあれば、急性腎不全、肝不全、ARDS、播種性血管内凝固症候群(DIC)などの重篤な合併症を起こすケースもあります。重症例では多臓器不全に至り、死亡することもあります。
