糖尿病における壊疽の兆候と症状

糖尿病は膵臓が十分なインスリンを産生できず、血糖コントロールが難しくなる疾患です。血糖がコントロールできないと血管障害や血行不良を招き、組織の壊死や感染リスク、創傷治癒不全につながります。その結果、壊疽(がんくん)という深刻な合併症が起こることがあります。

壊疽とは

血液は酸素や栄養を全身の組織へ運びますが、血流が阻害されると該当部位の組織は栄養不足に陥り、死滅します。この組織死が「壊疽」です。壊死した組織は毒素を放出し、周囲の組織にもダメージを広げます。糖尿病患者は血管合併症が起こりやすく、特に足の末梢部位で壊疽が発生しやすいです。血行不良により傷が治りにくく、感染が進行すると壊疽に至ります。

兆候と症状

  • 皮膚の変色:血流低下により皮膚が蒼白になり、次第に赤みや暗褐色、最終的には濃い緑色から黒色に変化します。
  • 悪臭を伴う分泌物:組織が死ぬと腐敗臭のする液体が出ることがあります。創傷がなくても分泌がみられることがあります。
  • 水疱:分泌液がたまった水疱ができることがあります。
  • 痛みまたは圧痛:壊疽は激しい痛みを伴いますが、糖尿病性神経障害がある場合は痛覚が失われ、無痛のまま進行することがあります。

治療法

壊疽自体は不可逆的ですが、拡大を防ぐことは可能です。感染がある場合は抗生物質で治療し、壊死組織は外科的に除去(デブリード)します。デブリードは複数回必要になることがあり、残存組織は継続的に観察・管理します。進行した壊疽では、足指、足、または下肢の切断が必要になることがあります。早期発見と適切な血行改善が予防の鍵です。

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