小児糖尿病の基礎知識
概要
小児糖尿病は、子どもの血糖利用能力に影響を与える慢性疾患です。米国疾病予防管理センター(CDC)によると、20歳未満の患者は約151,000人います。診断直後でも、長年管理している場合でも、基本的な知識を持つことが治療成功の鍵です。
糖尿病の仕組み
子どもの体は摂取した食べ物を主にブドウ糖(グルコース)に分解し、エネルギー源とします。ブドウ糖は膵臓から分泌されるインスリンが適切に作用するときだけ、細胞に取り込まれます。糖尿病の場合、インスリンの分泌量が不足したり、細胞がインスリンに正しく反応しなかったりします。その結果、血中にブドウ糖が蓄積し、エネルギーとして利用されずに尿へ排出されます。
タイプ
子どもに多い糖尿病は主に「1型」と「2型」の2種類です。
1型糖尿病(若年性糖尿病)
自己免疫反応により膵臓のインスリン産生細胞が破壊され、インスリンがほとんど分泌されなくなります。そのため、毎日のインスリン注射が必須です。
2型糖尿病
近年、肥満傾向の子どもに増加しています。インスリンは分泌されますが、体がうまく利用できず、徐々にインスリン分泌も低下します。
症状
1型と2型で症状の出方は異なりますが、共通するものもあります。
1型糖尿病の主な症状(急激に出現)
- 視界のぼやけ
- 異常な倦怠感や空腹感
- 喉の渇きが増す
- 頻尿
- 原因不明の体重減少
2型糖尿病の主な症状(徐々に出現)
- 倦怠感
- 体重減少
- 頻尿・多飲
リスク要因
1型糖尿病の正確な原因は不明ですが、家族歴が関与する可能性があります。2型糖尿病は以下の要因と強く関連しています。
- 人種:アフリカ系アメリカ人、ヒスパニック系、アメリカ先住民、アジア系の子どもはリスクが高い
- 過体重・肥満
- 運動不足
安全対策
学校や外出先でも、子どもの血糖管理とインスリン投与が確実に行えるように配慮が必要です。具体的には、以下を確認してください。
- 血糖測定やインスリン投与の計画を学校と共有する
- 教職員に糖尿病の基本的な対応方法を教育してもらう
- 低血糖や高血糖の緊急時の対処マニュアルを用意する
