糖尿病患者の血糖値の変化と管理方法
高血糖(ハイパーグリセミア)
糖尿病患者は、インスリンの分泌が不足している(1型)か、インスリンに対する感受性が低下している(2型)ため、血糖値が上昇しやすくなります。
インスリン不足とインスリン抵抗性
1型糖尿病:膵臓がインスリンをほとんど、または全く産生しません。その結果、血中のブドウ糖が細胞に取り込まれず、血糖値が上がります。
2型糖尿病:体内の細胞がインスリンの働きに抵抗し、さらに膵臓のインスリン分泌が追いつかないことがあります。これも血糖が蓄積する原因です。
血糖値への具体的な影響
1. 空腹時血糖の上昇:絶食(通常は夜間)後の血糖値が高くなります。
2. 食後血糖(Postprandial):食事後に血糖が急激に上昇し、食後高血糖が見られます。
3. ランダム血糖:1日の任意の時間に測定した血糖でも高値が出やすいです。
主な症状
血糖が高い状態が続くと、次のような症状が現れます。
- 喉の渇きと頻尿
- 倦怠感・脱力感
- 視力のぼやけ
- 創傷の治癒遅延
- 感染症の頻発
- 手足のしびれや感覚異常
慢性的な合併症
長期間の高血糖は以下の重篤な合併症を引き起こすリスクがあります。
- 心血管疾患
- 腎臓障害(糖尿病性腎症)
- 神経障害(糖尿病性神経障害)
- 網膜障害(糖尿病性網膜症)と視力低下
- 足の潰瘍や感染症
- 皮膚の乾燥・かゆみ
血糖管理のポイント
血糖値を安定させるために、次の4つが重要です。
1. 薬物療法
インスリン注射や経口血糖降下薬で血糖をコントロールします。
2. 食事療法
糖質の摂取量を調整し、バランスの取れた食事を心がけます。食事記録や栄養士の指導が有効です。
3. 運動療法
定期的な有酸素運動や筋トレは血糖を下げ、インスリン感受性を向上させます。
4. 血糖自己測定
血糖測定器で日々の血糖値を記録し、医師とデータを共有して治療方針を調整します。
定期的なモニタリング、薬の遵守、食事・運動の見直しが、合併症予防と健康維持の鍵となります。
