腹部触診で明らかになる痛みの原因とは?

腹部の触診は、指先で腹壁を軽く押すことで圧痛や異常な腫瘤を確認する診察です。医師はまず指先で優しく触れ、深部触診では手の平全体で一定の圧力を加えます。触診中に痛みや反跳痛(手を離したときに痛む)が起こったら、すぐに医師に伝えることが重要です。

右上腹部の痛み

  • 胆嚢炎や胆嚢の炎症、胃潰瘍、膵炎、肝炎が主な原因です。その他、肝疾患、胃炎、腎臓感染、胆嚢疾患、クローン病、非典型的な虫垂炎、便秘、単核球症、食道裂孔ヘルニアなども考えられます。

右下腹部の痛み

  • 虫垂炎が最も疑われます。大腸癌に伴う腸閉塞、憩室炎、食道裂孔ヘルニア、尿管結石も一般的です。クローン病や、女性では骨盤炎症性疾患、急性卵管炎、異所性妊娠、卵巣嚢胞、膿瘍、腫瘍が原因となります。

左上腹部の痛み

  • 脾臓に起因することが多く、外傷や破裂が原因です。腎結石、肝炎、左側腸管炎、膵炎、胃潰瘍も考えられます。重篤な例として腹部大動脈瘤の破裂や漏出があります。

左下腹部の痛み

  • 憩室炎、炎症性腸疾患、骨盤炎症性疾患、腎結石、子宮内膜症、異所性妊娠、卵巣嚢胞の破裂が一般的な原因です。

その他の可能性のある原因

  • 腹膜炎は腹膜腔の炎症で、最も深刻なのは消化管穿孔です。その他、憩室炎、腸閉塞、膵炎、骨盤炎症性疾患、腸間膜虚血(腸血流低下)などが原因です。痛みは腹部全体に広がり、状態により他部位へも放散します。腹膜炎は生命を脅かす可能性があります。

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