回虫(Ascaris lumbricoides)は、2010年時点で全世界で約10億人が感染している寄生虫です。卵は汚染された食物・水や、土壌に付着した手から口へ移行することで体内に侵入します。治療せずに放置すると多臓器不全を起こし致命的です。NIHは感染予防と治療法を提供しています。
持続的な低熱
感染初期に微熱が続くことがあります。風邪やウイルス性疾患と誤診されやすく、正確な診断には血液検査と便検査で卵や幼虫の有無を確認します。
好酸球性肺炎
幼虫が肺から腸へ移動する際に肺組織を刺激し、好酸球が増加して肺炎を引き起こすことがあります。症状は咳や呼吸困難、重症例では肺水腫を伴うこともあります。
痰中の血液
幼虫が血管を損傷すると、痰に血液が混じることがあります。結核や他の呼吸器疾患と混同されやすいため、専門的な検査が必要です。
腸穿孔
重度の感染では、回虫が腸壁を食い破り、小腸や大腸が穿孔することがあります。激しい腹痛と全身倦怠感が現れ、放置すれば腹腔内に内容物が漏れ、致死的な多臓器不全に至ります。
予防と治療
NIHは、沸騰または殺菌した水だけを飲むこと、手洗いを徹底することなどを予防策として推奨しています。感染が確認された場合は、アルベンダゾールまたはメベンダゾールといった駆虫薬で効果的に治療できます。
