肝機能検査とは

肝機能検査は、血液中の酵素やタンパク質の濃度を測定し、肝臓の状態を評価する検査です。アメリカ臨床化学会によると、AST、ALT、ALP、γ‑GT などの酵素やアルブミンなどのタンパク質が対象となります。腹痛や黄疸、尿の色が濃いといった症状がある場合に実施されます。

肝硬変

肝硬変は、長期にわたる過度のアルコール摂取や薬剤(処方薬を含む)の使用により肝組織が線維化し、γ‑GT(ガンマ‑グルタミルトランスペプチダーゼ)などの酵素が上昇します。脂肪肝でも同様に数値が高くなることがあります。治療は飲酒・薬物の中止、必要に応じた薬剤の変更、抗生物質による感染予防が中心です。

糖尿病

糖尿病患者は肝臓での糖代謝が乱れ、肝酵素が上昇しやすくなります。米国糖尿病協会は、肝臓が血糖の正常化に関与していると指摘しています。血糖コントロールと適切な食事・運動が肝機能改善につながります。

胆石症

胆嚢にできる胆石は、胆汁の流れを妨げ、肝臓の胆汁排泄機能に影響を与えるため、肝酵素が上昇します。水分を多く取り、飽和脂肪酸を控えた食事、必要に応じた薬物療法で胆石の形成や排出を抑えます。

肝炎

ウイルス性肝炎(A、B、C)や薬剤性肝炎などにより肝臓が炎症を起こすと、AST・ALT などの酵素が顕著に上昇します。感染経路は注射器の共有、性行為、汚染された食物など多岐にわたります。早期診断と適切な抗ウイルス治療が重要です。