流行性斑疹チフスについて
概要
流行性斑疹チフスは、リケッチア属の2種類の細菌が原因となる細菌感染症です。主に体虱の糞によって媒介され、稀に飛びリスとの接触でも感染が報告されています。
原因菌と分類
- リケッチア・プロワゼキイ(Rickettsia prowazekii):流行性斑疹チフスの主因菌。
- リケッチア・チフィ(Rickettsia typhi):別種の斑疹チフス(腸チフス)を引き起こす。
高齢者に多く見られる「ブリル=ジンサー病」は、同菌による軽症型の再発です。
感染経路
体虱の糞が皮膚の傷や口・眼の粘膜に擦り込まれることで感染します。米国では、飛びリスに触れることが稀に感染源になると報告されています。
主な症状
- 激しい頭痛(持続的で強い)
- 長期間続く高熱
- 斑点状・丘疹性の発疹(斑疹)
治療法
第一選択薬はテトラサイクリン系抗生物質のドキシサイクリンです。次にテトラサイクリン、クロラムフェニコールが使用されます。また、体虱駆除のためにリンダンやマラチオンでの粉塵処理が有効です。
予後と注意点
高齢者ほど致死率が高く、治療しない場合は50歳以上で60%近くの死亡率が報告されています。早期診断と適切な抗生物質投与が重要です。
