固有肺疾患とは
概要
固有肺疾患は、肺そのもの、もしくは肺組織に直接関与する疾患を指します。肺の炎症や線維化(間質性肺疾患)によって、肺胞や間質が損傷し、正常な呼吸機能が低下します。代表的な疾患にはサルコイドーシスや喘息、特発性肺線維症などがあります。
原因
粉塵、金属、農薬、シリカなどの有害物質への曝露が主なリスクです。アスベスト、石炭粉塵、綿粉塵、鳥の飼育や温泉浴も危険因子とされています。喫煙は症状を悪化させ、特定の薬剤も肺障害を引き起こすことがあります。
生理学的影響
肺組織の線維化や腫脹により肺活量が低下し、酸素の取り込みが減少します。その結果、安静時や運動時に過呼吸が起こりやすくなり、血中酸素飽和度が低下して動脈性低酸素症を引き起こします。
主な種類
- サルコイドーシス:北米で10~40人/10万人に発症する原発性肺疾患。
- 全身性硬化症(スケレローデルマ):皮膚・血管・筋肉・内臓に変化を及ぼす結合組織病。
- 特発性肺線維症:平均余命は診断から3年未満とされる重篤な疾患。
- 非アレルギー性喘息:アレルギー以外の原因で気道が収縮・炎症し、可逆的に症状が現れる。
診断と治療の留意点
20歳から40歳代に発症しやすい疾患(サルコイドーシス、膠原病関連疾患、組織球症など)もあります。職業性リスクがある人は定期的なスクリーニングが推奨されます。治療は原因と重症度に応じて、抗炎症薬、酸素療法、場合によっては肺移植が選択されます。
