末梢動脈疾患(PAD)とは
米国国立衛生研究所(NIH)によると、末梢動脈疾患(Peripheral Artery Disease、PAD)は、脚や足に血液を供給する動脈が狭くなり硬化する血管疾患です。ロチェスター大学医学センターでは、血管性脚疾患、あるいは動脈性脚疾患と呼ばれます。脂肪やプラークの蓄積による血流障害は、神経や組織にダメージを与えることがあります。PADは50歳以上の男性に多く見られ、適切な治療で管理可能です。
リスク要因
- 米国メリーランド大学医学センターによると、約2,000万〜3,000万人がPADを含む血管疾患のリスクにさらされています。
- NIHは、糖尿病、高血圧、喫煙、心臓病の個人または家族歴がPADの発症リスクを高めると指摘しています。
- メイヨークリニックは、肥満、高コレステロール、組織の維持に関わるタンパク質(ホモシステイン)の過剰もリスク要因としています。
主な症状
- 脚や足の筋肉に疼痛・灼熱感・疲労感が現れ、最初は坂道や速歩時にだけ感じられますが、徐々に安静時でも出現します。
- 足や脚がしびれ、蒼白または冷たく感じることがあります。重症例では足や指先に痛みやチクチク感が出ることもあります。
診断方法
- 医師は足の脈拍が弱い・消失しているか、特に足指の毛が減少しているかを確認します。黒く変色した潰瘍が見られることもあります。
- 足首・上腕血圧比(ABI)を測定し、腕と脚の血圧差を比較します。
- 必要に応じて、造影剤を用いた血管造影検査などが行われます。
治療法
- 血小板凝集を抑えるアスピリンやクロピドグレル(プラビックス)が使用されます。進行例では血管拡張薬シロスタゾールが有効です。
- 血栓が動脈を塞いでいる場合、血栓溶解薬(血栓溶解療法)を直接注入して除去します。
- 症状が日常生活や労働に支障をきたす場合、血管バイパス手術や血管内治療が検討されます。
自宅でのケア
- 適度な休息と運動のバランスを保ち、痛みを感じるまで歩くなどの有酸素運動を推奨します。運動後は十分な休息を取ってください。
- 喫煙は血管を収縮させ血栓リスクを高めるため、禁煙が重要です。
