カリウム欠乏症と過剰症の概要

カリウムは食物に含まれる必須ミネラルで、筋肉の構築、血液中の酸・水分バランスの維持、神経や細胞間の信号伝達に重要な役割を果たします。鶏肉、サーモン、赤身肉、濃い緑葉野菜、トマト、バナナ、オレンジ類、メロン、ナッツなどから摂取できますが、十分に摂っていても欠乏することがあります。

低カリウム血症(低カリウム症)

低カリウム血症は、血中カリウム濃度が低下した状態を指します。主な症状は筋力低下、反射遅延、皮膚の乾燥、倦怠感です。急速に進行すると心臓障害や、稀に全身が硬直する「低カリウム性麻痺」になることがあります。

主な原因は嘔吐や下痢によるカリウム喪失、特定の薬剤(下剤、ステロイド、利尿剤、降圧薬、コルチゾン)です。利尿剤は特にカリウム欠乏の大きな要因です。また、甲状腺機能亢進症(過剰な甲状腺ホルモン産生)も低カリウム血症を引き起こすことがあります。

治療法

成人は1日あたり約4.7gのカリウムが必要とされています。食事から十分に摂取していても、原因がカリウムの排出にある場合は欠乏が起こります。根本原因を取り除くことが最も重要です。たとえば、甲状腺機能亢進症が原因であれば甲状腺治療が低カリウム血症の改善につながります。

薬剤が原因の場合は、カリウム補充サプリメントで血中濃度を補正し、定期的に血液検査でカリウム値を確認します。

高カリウム血症

高カリウム血症は体内にカリウムが過剰に蓄積した状態です。最も一般的な原因は腎機能障害で、重度の感染症やタンパク質分解障害も関与します。食事中のカリウム摂取量を制限することで治療が行われます。

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