アルコール性肝硬変の症状と進行
初期症状
アルコール性肝硬変は初期には自覚症状がほとんどありませんが、以下のような体調不良を感じることがあります。
- 倦怠感、疲労感、体重減少
- 吐き気、嘔吐、食欲不振
- 腹部痛、膨満感、かゆみ
- 皮膚に蜘蛛状血管(スパイダー血管)が現れることがあります。
皮膚・血管の変化(病変)
約3分の1の患者で蜘蛛状血管(スパイダー血管)が見られ、性ホルモン代謝の変化に伴い手のひらに斑点状の色素沈着が現れることがあります。
腹部・体の変化
病気が進行すると脾臓が肥大し、腹水や足のむくみが生じます。また、肩や胸に蜘蛛状血管が増え、あざができやすくなります。
- 男性では胸毛が減少し、女性化乳房や精巣萎縮が起こることがあります。
- 女性では月経不順が見られることがあります。
指の変化
患者の約3分の1で指の爪に以下のような変化がみられます。
- 爪の白い半月(ルヌラ)が消失し、全体が濁ったように見える「ガラス様爪」
- 爪床が柔らかくなり、爪が丸みを帯びる
これらは肝硬変だけでなく、肝炎や栄養不良、心不全でも起こり得ます。
肝臓の状態
肝臓は初期に縮小、拡大、あるいは正常サイズのままでも症状が出にくいです。肝機能が低下すると体内の毒素排出が不十分となり、肝臓や腹部に液体がたまります。薬物療法で毒素の代謝を助けることは可能ですが、根本的な治癒はありません。
合併症
- 出血傾向、かゆみ
- アンモニアが蓄積し意識障害を起こす肝性脳症
- 肝細胞癌(予後不良)
- 免疫機能低下による感染症の頻発
精神・認知機能への影響
毒素が体内に残ることで、記憶力低下、集中力障害、性格変化、身だしなみの乱れなどの精神症状が現れます。
