種類
-
喫煙による気管支の細毛(線毛)への損傷が肺気腫の主な原因です。タバコの煙は線毛の機能を阻害し、細菌や刺激物を除去できなくなります。その結果、刺激物が肺に入り込み、肺組織が劣化します。遺伝性のα1アンチトリプシン欠損症(AAT欠乏)でも、肺の弾性組織を保護するタンパク質が不足し、肺気腫を引き起こします。結合組織疾患(皮膚弛緩症、マルファン症候群)もリスク要因です。
注意点
-
加齢に伴う肺機能低下や、大気汚染(スモッグなど)による気道の炎症は、肺組織の損傷を助長します。男性は女性より肺気腫になりやすい傾向があり、ホルモン差が関与している可能性があります。受動喫煙や化学物質・煙霧への曝露も発症リスクです。
診断・症状
-
最も一般的な症状は呼吸困難です。軽い運動でも息切れが起きる、または色のついた痰が出る場合は検査を受けましょう。肺が空気で膨らみ続けると胸が丸くなり(バレルチェスト)、持続的な咳や喘鳴がある場合は医師の診察が必要です。
医師の見解
-
肺気腫の診断には胸部X線で他疾患を除外し、血液検査で白血球数を確認します。動脈血液ガス検査で酸素・二酸化炭素の濃度を測定し、肺機能検査で肺活量や呼気流速を評価します。
予防と治療
-
禁煙は肺気腫の進行を遅らせ、肺機能の改善に最も効果的です。気管支拡張薬で気道を広げ、抗生物質で感染を抑え、ステロイドで炎症を軽減します。重症例では肺容積を減少させる手術や、肺移植が唯一の根本的治療となることがあります。
