ASAMの6つの次元とは何か?
American Society of Addiction Medicine(ASAM)は、依存症治療と継続的ケアを評価するために、6つの次元を設定しています。これらは、患者の生活環境や心理的障壁を総合的に判断し、適切な治療段階や退院時期を決定する指標となります。
1. 患者リスク
急性中毒や離脱症状に伴う生理的リスクを評価します。使用薬物の種類、離脱歴、現在の離脱症状の有無、家庭でのサポート体制を確認し、必要なデトックスサービスを決定します。
2. 身体的合併症
依存症以外の既存疾患や合併症を把握します。たとえば、重度の疼痛で処方された鎮痛剤がある場合、治療はその薬の安全な使用方法を指導する形に調整されます。
3. 心理的影響
感情・行動・認知面の問題を評価します。うつ状態などの精神疾患が薬物使用の自己治療になっている場合、まずうつ病を治療しなければ再発リスクが高まります。
4. 変化への準備
裁判所命令や外部からの強制で入院した患者は、本人が変化の必要性を認識するまで治療へのコミットが難しいことがあります。『無思考期(pre‑contemplation)』から『準備期(preparation)』へと導く動機付け技法が用いられます。
5. 再発評価
処方薬の遵守状況、過去の再発歴、現在の渇望度を評価し、再発を誘発し得る状況や感情を認識させます。渇望に対処するコーピングスキルも提供します。
6. 回復支援
退院後の生活環境や支援ネットワークを確認します。裁判所命令が動機付けになる場合もありますが、家族や友人の支援が欠けている場合は代替的なサポート策を提案します。
