加齢性黄斑変性(AMD)に対する幹細胞治療の最新研究

加齢性黄斑変性(AMD)は、主に中心視野に影響を与える進行性の眼疾患で、視覚が暗くなったり、視界の中心に黒い斑点が現れたりします。米国では60歳以上の成人における重度の視力低下・失明の主要原因です。

Human eye

幹細胞

胚性幹細胞は受精卵から得られ、体外受精で作製された卵子が主な供給源です。これらの細胞は受精後5日以内の胚盤胞段階のものが多く、様々な組織に分化させることが可能です。

研究内容

ロンドン大学ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン(UCL)眼科研究所とムアフィールド眼科病院は、胚性幹細胞を培養し、網膜色素上皮(RPE)細胞に分化させた上で人工膜上に育成し、損傷した網膜に移植する手法を開発しました。AMD患者ではRPE層が劣化し、視力が低下します。

誤解と実態

胚性幹細胞は胎児を作ることはできません。その目的は、失われた細胞を補充することであり、AMDやがんなど多くの疾患の治療法開発に役立つ可能性があります。

目的と成果

ラットやブタを用いた動物実験では、幹細胞移植により視力喪失が防がれ、盲目化が抑制されました。これにより、AMD患者の失明を根本的に防ぐことが期待されています。

将来展望

2009年4月以降、製薬大手ファイザーが研究チームを支援しており、数年以内に臨床応用が期待されています。ヒト対象の臨床試験は2011年に開始予定で、これは脊髄損傷に対する胚性幹細胞治療に続く、AMDに対する第2のヒト試験となります。

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