眼底鏡(オフサルモスコープ)の歴史
オフサルモスコープとは
オフサルモスコープは眼球内部を観察するための医療機器で、眼科医が眼の健康状態を評価できる。直接視野型と間接視野型の2種類があり、直接型は懐中電灯サイズで複数の拡大レンズを備える。一方、間接型はヘッドバンドに取り付けた光源とハンドヘルドレンズを使用し、単眼または双眼で広範囲の視野を提供する。
オフサルモスコープ以前
19世紀初頭まで、眼は暗く不可視な器官と考えられていた。1810年に光が眼に入ると発光することが示され、1825年には近視用メガネを使いキャンドル光を反射させて眼内を観察した記録がある。1846年には瞳孔の赤い光が説明され、光源を観察者の視線と一致させれば眼全体を照らせるという理論が提唱された。
発見
イギリスの発明家チャールズ・バベッジが最初に眼内観察用の装置を試作したが、像が得られず中止した。その7年後、1851年にドイツのハーマン・フォン・ヘルムホルツが同様の原理を用いてオフサルモスコープを完成させ、眼の色が明るくなる現象を解明した。
初期の改良
ヘルムホルツの初期モデルは凹レンズのみだったが、凹レンズと凸レンズを組み合わせた回転ディスクが導入された。1852年に間接法が確立し、1870年に屈折式モデル、1880年に電気式オフサルモスコープが開発された。照明源は油灯、灯油、ガス、自然光が試され、1885年に電球を用いた初の装置が登場した。
後期の改良
長らくスタンド式が主流だったが、1947年に双眼間接オフサルモスコープが登場し、携帯型でも電池式や白熱電球式の照明が実装された。1950〜60年代には各メーカーが高照明性能の直接型を次々に開発し、3.5Vハロゲン電球や多機能レンズが標準装備となった。
現代のオフサルモスコープ
現在のオフサルモスコープは主にハロゲン光を使用し、バッテリー駆動で多様なアパーチャ(マイクロ、スモール、ラージスポット)や焦点調整レンズ、スリット照明、固定対象などを備える。眼鏡の傷防止用ゴムバーレストを持つ機種もある。価格は200ドルから、双眼視野や高度なオプション付きで2000ドル以上になることもある。
