流行性角結膜炎(EKC)

流行性角結膜炎(Epidemic Keratoconjunctivitis、略称EKC)は、アデノウイルスが原因で起こる眼感染症です。呼吸器系の粘膜にも感染するウイルスですが、眼の結膜や角膜に感染するとEKCとなります。主に小児よりも学童期以上の子どもや大人に多く見られ、感染力が高いため学校や職場などの密集した環境で広がりやすいです。

症状

  • 眼が赤く腫れ、光に対する過敏症(光過敏)が生じます。
  • まぶたが腫れることもあります。
  • 水様または黄色の分泌物が出て、目がくっつくほどになることがあります。
  • 眼や周囲が痛み、リンパ節が圧痛を示すことがあります。
  • 重症例では視力低下や視野の変化が起こります。

原因

EKCはアデノウイルスのいくつかのタイプが結膜と角膜に感染して起こります。感染初期の約8日間はウイルスが大量に分泌され、接触により容易に他人へ伝染します。感染後期(2週目以降)に角膜に亜上皮浸潤(サブエピテリアル浸潤)が出現すると視力が低下することがありますが、この段階になると感染性は低くなります。

診断

角結膜炎はバイオミクロスコピーで結膜の濾胞変化や角膜の所見を観察し、眼拭い液でウイルス検査を行います。症状と検査結果を総合して診断が確定します。

治療

視力がサブエピテリアル浸潤で低下しない限り、特別な薬物療法は行われません。抗ウイルス薬は効果がなく、主に対症療法が中心です。感染初期の涙が多い期間(約8日間)は特に感染力が強いため、手洗いを徹底し、眼に触れた後は必ず手を洗うことが重要です。タオルや寝具は頻繁に洗濯し、共有しないようにします。光過敏にはサングラス、眼の乾燥や不快感には人工涙液や冷湿布が有効です。

予防

感染者との直接的な接触を避け、特に手洗いを頻繁に行うことが最も重要です。感染が確認された場合は、寝具や枕、タオルの共有を絶対にしないようにしましょう。

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