急性腎不全と慢性腎不全の違いと対策

急性腎不全(AKI)

急性腎不全は、腎臓の濾過機能が突然低下し、数日から数週間で回復する可能性がある状態です。血液中に余分な水分や電解質、老廃物が蓄積し、生命に関わることがあります。

原因

  • 重度の外傷、手術後の合併症、重篤な感染症などで腎臓への血流が低下する。
  • 薬剤性腎障害や腎臓への直接的なダメージ。

主な症状

  • 尿量の減少、むくみ、息切れ、意識障害。重症例では痙攣や昏睡に至ることもある。

治療法

  • 原因疾患の速やかな治療と血流回復。
  • 体液・電解質管理、低タンパク・低カリウム食の実施。
  • 必要に応じて一時的な血液透析(HD)を行い、毒素と余分な水分を除去する。

慢性腎不全(CKD)

慢性腎不全は、腎機能が数年にわたって徐々に低下し、不可逆的に進行する状態です。多くは糖尿病や高血圧といった基礎疾患が原因で、腎機能が25%以下になるまで自覚症状がないことが多い。

主な原因

  • 糖尿病による腎臓の微小血管障害。
  • 高血圧による腎血管の硬化。
  • 前立腺肥大、腎結石、腎腫瘍などの局所的な障害。

症状

  • 初期は無症状。
  • 進行すると高血圧、吐き気・嘔吐、倦怠感、睡眠障害、足や足首のむくみが現れる。

治療・管理

  • 糖尿病や高血圧など原因疾患の厳格なコントロール。
  • 血圧降下薬やACE阻害薬・ARBで腎保護を図る。
  • タンパク質制限食で腎臓への負担を軽減。
  • 腎機能が15〜20%以下になると、透析や腎移植を検討する。

急性腎不全は早期発見と適切な治療で回復が期待できますが、慢性腎不全は進行を遅らせるための継続的な管理が重要です。いずれの場合も、専門医の診断と指導を受けることが最善の対策です。

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