収束不全(コンバージェンスインサフィシエンシー)とは
収束不全(コンバージェンスインサフィシエンシー)は、近くの物体を見る際に両眼を正しく合わせることができない視覚機能障害です。軽度の不快感から、頭痛や二重視、注意力低下まで、さまざまな症状を引き起こします。
歴史
かつては心理的な問題とみなされていましたが、眼科検査の進歩により、実際の両眼機能障害であることが明らかになりました。過去は検査項目に含まれなかったため見過ごされがちでしたが、近年の研究で認知が高まり、検査が標準化されています。
診断
視力が20/20でも収束不全は存在します。専門の検眼士が行う「収束・調節テスト」などの両眼検査で診断します。詳細な眼科検査が最も確実です。
症状
眼精疲労、頭痛、ぼやけた視界や二重視、注意力の低下、めまい感などが現れます。読書や長時間の近距離作業で症状が悪化し、片目を閉じて読む人もいます。
罹患者数
米国では全人口の3〜5%が何らかの形で収束不全を抱えていると推定されています。10歳未満の子供では稀ですが、学業での読書やデジタル作業が増えるにつれ、若年層の診断が増加しています。
治療法
治療は「能動的」および「受動的」の二つに大別されます。能動的治療は眼科医の指導のもとで行う視覚訓練が中心で、家庭でのエクササイズが併用され、最も効果的とされています。受動的治療はプリズム眼鏡の使用などがあり、症状緩和に役立ちますが根本的な治療ではありません。手術は他のすべての方法が効果を示さない場合に、米国国立眼研究所が限定的に推奨しています。
