トラコーマの原因と予防策

トラコーマは、クラミジア・トラコーマ(Chlamydia trachomatis)によって引き起こされる細菌性眼感染症で、放置すると失明に至ることがあります。子ども同士や子どもから大人へと、特に接触が多い環境で容易に感染します。WHOによれば、人口密度が高く、清潔な水が不足し、ハエが多い地域で特に蔓延しています。

症状

  • 目のかゆみや刺激感、粘液や膿の分泌。
  • 治療せずに進行すると、光過敏、視力低下、激しい眼痛が現れます。

開発途上国での罹患率

アフリカ、アジア、中央・南米、オーストラリア、そして中東で最も多く報告されています。かつては米国でも一般的でしたが、現在は清潔な水が確保できない開発途上国に集中しています。人から人への直接接触が主な感染経路ですが、衣類を介しての感染も起こります。家族全体や農村部のコミュニティで広がりやすく、生活基盤を脅かすことがあります。

罹患リスク要因

貧困や清潔な水・衛生設備の不足により、個人の衛生状態が悪化すると罹患しやすくなります。ハエが目や鼻の分泌物に触れ、細菌を媒介します。主に乳幼児が感染しますが、繰り返し感染することで、子ども時代や成人初期に症状が顕在化することがあります。

進行段階と影響

再感染が頻繁に起こると、永久的な眼の損傷リスクが高まります。上まぶたに5つ以上の小さな嚢胞ができると発症とされ、炎症が進むとまぶたが内側に回り、まつげが眼球を擦り、角膜が濁って失明に至ります。WHOは、トラコーマにより8400万人が影響を受け、約800万人が視覚障害を抱えていると推定し、全世界の失明の3%以上の原因としています。

SAFE戦略

WHOは「SAFE」プログラムを策定し、感染拡大防止と治療、長期的な予防に取り組んでいます。Sは外科手術(Surgery)で進行した患者のまぶたの矯正、Aは抗生物質(Antibiotics)による治療、Fは顔面清潔(Facial cleanliness)による感染抑制、Eは環境改善(Environmental improvement)として清潔な水の供給や衛生設備の整備を推進しています。

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