網膜芽細胞腫とは?
網膜芽細胞腫は、幼児期に急速に発症するがんです。目の光受容細胞である網膜の細胞にでき、治癒率は先進国で95〜98%と非常に高いです。
特徴
- 遺伝性と非遺伝性の2形態があります。約55%の症例は家族歴がありませんが、非遺伝性とは限りません。
- 多くは単側性(片眼)で発症しますが、約30%は両側性(両眼)です。
- 腫瘍の数や大きさ、形態に応じて治療方針が決まります。
主な症状
- 瞳孔が白くまたは黄色く見えることがあります。写真のフラッシュ撮影で「赤目」の代わりに白い斑点が現れることが典型的です。
- 人工照明下でも白い瞳孔が確認できることがあり、眼科医はこれを「猫眼症」と呼びます。
- この所見だけで確定診断はできませんが、早期の眼科検査が必要です。
罹患率
- 米国では毎年約50例が新たに診断され、世界的には出生20,000人に1例の頻度です。
- 単側性は生後1歳頃、両側性は2〜3歳頃に診断されることが多いです。
原因
- RB1遺伝子(染色体13)の変異が主因とされています。変異は遺伝的に受け継がれることもあれば、胎児期の細胞分裂時の偶発的なミスで起こることもあります。
- 予防法は現在のところありません。
治療
- まずは生命を救うことが最優先です。その後、視力の保存と合併症の最小化を目指します。
- 治療は腫瘍の状態に応じて、化学療法、放射線治療、手術、レーザー治療、凍結療法(クライオセラピー)などの単独または併用が選択されます。
