ドライアイ対策に役立つ科学的根拠のあるビタミンとサプリメント
はじめに
ドライアイの症状緩和に期待できるビタミンやオメガ‑3脂肪酸がありますが、サプリメントを始める前に必ず眼科医と相談してください。過剰摂取は中毒や肝障害のリスクを伴います。
ビタミンA
2019年の小規模試験では、ドライアイ患者が1日5,000 IU(約1,500 µg)の経口ビタミンAを3日間摂取した結果、涙膜の質が改善されたと報告されています。ビタミンAは脂溶性で体内に蓄積しやすく、10,000 IU(約3,000 µg)を超えると肝障害や頭痛、皮膚トラブルを引き起こす可能性があります。
ビタミンD
- 2019年の研究で、ビタミンDのサプリメントが人工涙液の効果を高めることが示唆されました。
- 2018年の試験では、経口ビタミンDが涙の質を向上させ、乾燥感が軽減されました。
ドライアイに対する標準的なビタミンD摂取量は確立されていませんが、過剰摂取を防ぐために1日4,000 IU(100 µg)以下に抑えることが推奨されます。
ビタミンB12
2020年の研究(76名)では、人工涙液と併用した経口ビタミンB12が単独の涙液よりも症状改善が大きいことが確認されました。ビタミンB12は角膜神経層の修復を助け、灼熱感を軽減すると考えられています。
成人の推奨摂取量は1日2.4 µgですが、ドライアイ専用の上限は設定されていません。使用前に医師と相談してください。
オメガ‑3脂肪酸
2019年のレビューでは、オメガ‑3が眼の炎症を抑え、刺激や痛みを和らげる可能性が示されています。一方、2018年の研究では有意差が認められませんでした。2023年の調査では、EPAとDHAを合わせて1日500〜3,000 mg摂取すると症状が改善するとの報告があります。
自宅でできるドライアイ対策
- 人工涙液:市販の点眼薬で潤いを補います。処方薬としてはシクロスポリン(Restasis)やリフェトラスト(Xiidra)があります。
- 加湿器:室内の湿度を上げて乾燥を防ぎます。
- 直接風を避ける:風やエアコンの風は目を乾燥させるため、保護メガネで遮断しましょう。
- 煙や汚染物質を避ける:タバコの煙は眼表面を刺激します。
- 画面使用の合間に休憩:20分ごとに20フィート(約6メートル)先を見る20秒の「20‑20‑20」ルールで瞬きの回数を増やします。
- 十分な水分補給:体内の水分が涙の生成を支えます。
- 温湿布:目元に温かいタオルを当てて、脂腺の詰まりを緩和し涙の安定性を高めます。
- まぶたマッサージ:軽くマッサージすることでマイボーム腺の分泌を促進します。
専門医への相談と治療オプション
上記の対策で改善が見られない場合は、基礎疾患の有無を含めた専門的な評価が必要です。重症例では涙点プラグや手術による涙の保持が提案されることがあります。
まとめ
軽度のドライアイには、ビタミンA(涙産生促進)、ビタミンB12(灼熱感軽減)、ビタミンDやオメガ‑3(炎症抑制)といったサプリメントが補助的に有効です。ただし、サプリメントの種類・用量は個人差が大きいため、必ず医師と相談し、過剰摂取による中毒を防ぎましょう。
急な視力低下や強い不快感がある場合は、速やかに眼科医へ連絡してください。
