女性の脱毛(抜け毛)の種類と対策
女性の脱毛は、軽い薄毛から頭皮全体や部分的なハゲまで様々です。抜け毛が気になる場合は、早めに医師の診察を受け、原因を特定し、さらなる進行を防ぐことが重要です。以下に、主な脱毛タイプとその特徴・対策をまとめました。
遺伝性・女性型脱毛症(Female Pattern Baldness)
遺伝的要因による脱毛で、母親側・父親側のどちらからでも受け継がれます。酵素アロマターゼと5αリダクターゼがジヒドロテストステロン(DHT)を産生し、毛包が縮小していきます。男性型脱毛症に用いられるフィナステリド(プロペシア)は、女性のホルモン環境(アロマターゼの働き)により効果が薄いことがあります。
休止期脱毛(Telogen Effluvium)
出産、閉経、甲状腺疾患、ループス、貧血、過食症、栄養不良、リケン・プレイノス、感染症、手術、強いストレスなどが引き金となり、毛髪が休止期に入りやすくなるタイプです。発症は原因となった出来事の6週間~3か月後に始まり、根本的な問題が改善すれば自然に回復しますが、トリガーが残ると慢性化することもあります。
成長期脱毛(Anagen Effluvium)/薬剤性脱毛
化学療法は毛母細胞の増殖を抑制し、成長期にある毛髪を一斉に失わせます。脱毛の程度は個人差がありますが、しばしば全頭部がハゲになります。化学療法終了後に毛は再び生えてきます。その他、抗凝固薬、利尿薬、抗炎症薬、抗うつ薬、経口避妊薬、甲状腺薬、脂質低下薬、抗けいれん薬、痛風薬、高血圧薬なども副作用として脱毛を起こすことがあります。
局所性脱毛
顔面リフトや傷の修復手術などの外科的処置に伴う脱毛です。また、ヘアスタイルが原因の牽引性脱毛や瘢痕性脱毛も含まれます。コーンロウ、編み込み、ポニーテール、エクステなどで髪を強く引っ張ると、毛根がダメージを受けやすくなります。さらに、感情的・強迫的に髪を抜くトリコチロマニア(抜毛症)も局所的な脱毛を引き起こし、精神科的治療が有効です。
三角形脱毛症(Triangular Alopecia)
幼少期に発症しやすく、こめかみ部に三角形の抜け毛が見られます。脱毛範囲は個人差があり、薬物療法や外科的植毛で改善を図りますが、原因は不明です。
円形脱毛症(Alopecia Areata)
自己免疫疾患の一種で、正常な皮膚上に円形・楕円形の抜け毛斑が突然現れます。非瘢痕性で遺伝的要因も関与します。ステロイド注射などの治療が主流で、早期に医師の診断を受けることで新たな脱毛斑の拡大を防げます。
いずれのタイプでも、専門医の診断と適切な治療が脱毛の進行を抑える鍵となります。
