頻脈(タキカーディア)について

機能

人間の心臓は左右に2つずつ、計4つの腔(心房と心室)から成ります。正常な拍動は、右心房の洞結節が電気信号を発し、心房が収縮して血液が心室に流れ込み、続いて心室が収縮して全身に血液を送り出すことで起こります。頻脈ではこの電気信号が乱れ、心臓が過剰に速く鼓動し、正常な血液循環が阻害されます。

種類

頻脈は発生部位によりいくつかに分類されます。最も一般的なのは心房細動で、心房が1分間に最大400回も収縮し、主に60歳以上に見られます。心房粗動はリズムは整っているものの胸痛を伴うことがあります。若年者に多い上室性頻脈は心拍数が160〜200回/分に達します。心室頻脈は心筋が損傷している場合に起こり、治療しなければ致命的になることがあります。心室細動は心臓が血液を送り出せなくなる危険な状態で、速やかな処置が必要です。

影響・原因

アルコール、タバコ、カフェイン、コカインなどの刺激物質は心臓の電気伝導系に影響を与え、頻脈を誘発することがあります。また、一部の処方薬やサプリメントも副作用として心拍数増加を起こすことがあります。

症状・注意点

頻脈の発作時にはめまい、息切れ、胸のドキドキ感、胸痛、視界のぼやけ、失神などが現れます。人によっては無症状のまま頻脈が続くこともあります。

予防・治療法

治療は発作の頻度と症状に応じて選択します。β遮断薬やカルシウム拮抗薬などで心拍数を抑える薬、電気信号を遮断する薬、血栓予防のための抗凝固薬が用いられます。電気ショック療法(除細動)やカーディオバージョンは不整脈を正常リズムに戻す手段です。重症例では植込み型除細動器(ICD)や、心筋内の異常電気経路を除去する開胸手術が行われます。

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