冠動脈性心疾患(CHD)の概要と対策
冠動脈性心疾患(Coronary Heart Disease, CHD)は、冠動脈にプラークが蓄積し血流が阻害されることで心筋への酸素供給が不足し、最悪の場合心筋梗塞を引き起こす病気です。
制御できないリスク
American Heart Association(AHA)によると、CHDで死亡する人の大半は65歳以上です。男性は女性よりリスクが高く、女性は閉経後にリスクが上昇します。家族に心臓病の既往があると、自身も罹患しやすくなります。
改善可能なリスク
AHAは、喫煙者は非喫煙者の最大4倍のリスクがあると指摘しています。高血圧・高コレステロール・ストレスも冠動脈性心疾患の原因です。さらに、糖尿病、肥満、運動不足もリスク要因です。
症状
冠動脈性心疾患は数年かけて徐々に進行し、無症状のこともあります。プラークが蓄積すると胸痛(狭心症)が出やすく、精神的・身体的ストレスで誘発されます。また、息切れや倦怠感も見られ、心臓が十分な血液を供給できなくなるためです。
診断
診断には心電図(ECG)や心エコー(超音波心臓画像)が用いられます。心電図は心臓の電気信号を記録し、現在または過去の心筋梗塞の兆候を検出します。心エコーは音波で心臓の構造を映し出し、心壁の収縮状態を評価します。
薬物療法
医師はコレステロール低下薬(スタチン、ナイアシン、フィブラートなど)を処方し、プラーク形成を抑制します。アスピリンは血栓形成を防ぎ、血管閉塞リスクを減少させます。ベータブロッカーは心拍数と血圧を下げ、心臓の酸素需要を減らします。
侵襲的治療
症状が重い場合は血管形成術(PCI)やステント留置が行われます。バルーンでプラークを押し広げ、ステントで血管を開いたままにします。重度の狭窄が複数ある場合は冠状動脈バイパス手術(CABG)が選択されます。
回復と予防
治療と回復を支える生活習慣は、予防にもつながります。ストレス管理、バランスの取れた食事、定期的な運動が重要です。喫煙は即座にやめましょう。
