EKGテープの読み方と基本的な解析手順

はじめに

心電図(EKG)は心臓の電気活動を測定する検査です。テープ上の様々なマーキングを見ると多くの人が戸惑いますが、心臓内の電気インパルスの伝わり方と、基本的な心電図の見方を理解すれば、概ねの意味がつかめます。本稿では、特に正常洞調律(正常な洞性リズム)を中心に解説します。

必要なもの

  • 少なくとも6秒分の心電図テープ(できれば長め)

手順

  1. テープの格子パターンを確認

    テープは細かい正方形が集まって大きな正方形を作ります。横方向の1小正方形は0.04秒、5つで0.2秒(1大正方形)です。上下のインジケータ間には15個の大正方形があり、3秒に相当します。心拍数を測るには、最低でも6秒分の記録が必要です。

  2. 測定用紙の準備

    紙の直線部分をテープ上の空いている小正方形列に合わせ、3つの小正方形分(0.12秒)に印を付けます。別の場所では大正方形の縦境界ごとに印を付け、0.2秒の区間を示します。

  3. 心臓の電気伝導路を把握

    正常な伝導は、右心房上部の洞房結節(SA node)から始まり、左心房へ、次に房室結節(AV node)→ヒス束→左右脚→プルキンエ繊維へと進みます。

  4. P波の評価

    P波はQRS複合体の前に現れる小さな上向きの波です。正常な1心拍に1つだけ出ます。P波が欠如していると洞房結節の機能不全や、T波が重なって見えにくい可能性があります。P波が複数ある場合は二度房室ブロックが疑われます。

  5. PR間隔の測定

    P波開始からQ波(通常は最初の下向きの波)開始までの時間を測ります。0.2秒(5小正方形)未満が正常、0.2秒以上は第一度房室ブロック、P波とQRSの関係が全く無い場合は第三度ブロックの可能性があります。

  6. QRS複合体の確認

    QRSはQ波(小さな下向き)、R波(上向きのピーク)、S波(再び下向き)の3部構成で、1心拍につき1回出現します。幅は0.06〜0.11秒(1.5〜2.75小正方形)です。測定紙の0.12秒目盛りで確認します。

  7. T波の確認

    QRSの後に現れるT波は、P波より大きくなることが多く、心室の再分極を示します。心房の再分極はしばしばQRSに埋もれます。

  8. 心拍数の算出

    6秒間のストリップでQRS複合体の数を数え、10倍すれば1分間の拍数が得られます。正常洞調律は60〜100回/分です。60回未満は徐脈、100回超は頻脈と呼びます。

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