看護師が心臓の前負荷(プリロード)を減少させる方法
前負荷(プリロード)とは
前負荷は心臓に戻る血液量を指し、過剰になると心臓に負担がかかります。看護師は患者の状態に合わせて前負荷を減少させる介入を行います。
前負荷を減らす主な看護介入
1. 利尿薬の投与
フロセミド(ラシックス)やヒドロクロロチアジド(HCTZ)などの利尿薬は尿量を増やし、血液循環量を減少させます。結果として心臓に戻る血液量が減り、前負荷が低下します。
2. 食塩制限
食事でのナトリウム摂取を制限することで体液貯留を防ぎ、前負荷を抑えます。塩分の多い食品の摂取を控えるよう指導し、食事内容をモニタリングします。
3. ベッドヘッドの挙上
ベッドの頭部を30〜45度程度上げると、下肢から中心循環への血液再分配が促進され、静脈還流が減少し前負荷が低下します。
4. 血管拡張薬の使用
硝酸薬やカルシウム拮抗薬などの血管拡張薬は血管抵抗を減少させ、間接的に前負荷を軽減します。医師の指示のもと投与します。
5. 流体制限
体液過剰が前負荷増大の原因の場合、1日あたりの飲水量や点滴量を制限し、循環血液量の増加を防ぎます。
6. 体位管理
トレンドレンブルグ体位(足を高くして仰臥位)は静脈還流を増加させるため、避けるようにします。代わりに座位や半座位を選択します。
7. 連続採血(シリアル・ベネセクション)
重度の体液過剰がある場合、一定間隔で少量の血液を採取し、循環血液量を減らす方法があります。医師と連携して実施します。
実践のポイント
介入は患者の基礎疾患、全身の水分状態、耐容性に応じて選択します。看護師は医師や他の医療スタッフと密に情報共有し、個々の患者に最適な前負荷管理を行うことが重要です。
