C型肝炎の概要と対策
重要性
米国疾病予防管理センター(CDC)によると、3百万人以上が慢性C型肝炎に罹患しており、毎年約2万人の新規感染が報告されています。感染者の約85%が慢性化し、多くは症状が出ないまま肝臓の深刻な損傷が進行します。感染に気付かない人が多いため、家族や身近な人への感染リスクも高まります(国立糖尿病・消化器・腎臓病研究所)。
症状
多くの場合、C型肝炎は自覚症状がありません。初期に現れることがある軽度の症状は、インフルエンザ様の倦怠感、吐き気、肝部の圧痛、関節や筋肉の痛みです。病状が進行すると、倦怠感が増し、食欲不振、黄疸、発熱が見られます。重症例では肝機能が低下し、肝不全の兆候が現れます。
治療
診断は血液検査で行い、陽性が確認されたらウイルスの遺伝子型(ジェノタイプ)を特定します。すべての患者が治療を必要とするわけではなく、病状や症状の重さに応じて治療方針が決まります。現在の標準治療は、ペグリトンインターフェロンαとリバビリンの併用で、成功率は40〜80%とされています(メイヨークリニック)。肝臓の重度損傷がある場合は、肝移植が検討されます。
予防
現在、C型肝炎を予防するワクチンはありません。感染防止の基本は、汚染された血液との接触を避けることです。感染者との注射針共有や、汚染血液による輸血が主な感染経路です。また、母子感染も起こり得るため、妊娠中の検査が重要です。C型肝炎患者は、合併症リスク低減のためにA型・B型肝炎ワクチン接種が推奨されます。
注意点
C型肝炎は肝硬変、肝不全、肝細胞癌のリスクを高めます。さらに、リンパ系のがん、特に非ホジキンリンパ腫の発症リスクが約30%増加すると報告されています(メイヨークリニック)。
