帯状疱疹の治療における神経切除術

帯状疱疹(ヘルペス・ゾスター)は、水疱が集まった痛みを伴う発疹として現れます。水痘(水ぼうそう)感染後に神経節に潜伏していた帯状疱疹ウイルスが再活性化することで発症します。通常、症状は3〜5週間続きますが、薬物で抑えきれない激しい疼痛が続く場合、疼痛伝導を担う神経を切断する手術が検討されます。

手術の概要と適応

帯状疱疹に対する神経外科的治療は稀で、痛みを伝える神経枝を切断(transect)することが中心です。主に、帯状疱疹後神経痛(PHN)が極めて重症で、他の治療法が効果を示さないケースに限定されます。

帯状疱疹後神経痛(PHN)

PHNは、発疹が治癒した後も疼痛が数か月~数年続く最も一般的な合併症です。多くは一次診療で管理でき、局所麻酔薬、カプサイシン、抗けいれん薬、オピオイド、抗うつ薬などの薬剤で1年以内に改善します。重症例では、神経ブロック注射(例:顔面帯状疱疹)、脊髄電気刺激、最終的手段として疼痛伝導を遮断する手術が選択肢となります。

重要性

PHNは帯状疱疹患者の10〜15%に発生し、日常生活の質を著しく低下させます。特に高齢者に多く、症状が重いほど生活機能への影響が大きくなります。

今後の展望

手術や侵襲的手技の有効性に関するエビデンスはまだ十分ではありません。例えば、対象神経近傍の硬膜外腔へステロイドを注入する方法などは、効果とリスクのバランスが議論されています。

注意点

これらの手術はリスクを伴います。術後に新たな疼痛(例:麻酔性疼痛)が生じる可能性や、合併症のリスクがあります。適応は患者の既往歴、現在の症状、年齢、全身状態により判断されます。非薬物的介入を検討する際は、必ず主治医と相談してください。

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