HPVワクチンのリスクとは?
HPVとは
ヒトパピローマウイルス(HPV)は、100種以上の異なる株を持つウイルス群です。感染した多くの人は症状がなく、知らずに回復します。
ガーダシル(HPVワクチン)
現在、HPVワクチンとして利用できるのはガーダシルのみで、特許は2017年に切れました(以降は別製剤が登場しています)。30種以上の株が性行為で感染し、性病性株は尖圭コンジローマやがんを引き起こす可能性があります。最も頻繁に見られるがんは子宮頸がんですが、膣、外陰部、陰茎、肛門のがんも報告されています。
歴史と承認状況
- ガーダシルは5つの臨床試験で21,000人以上の女子・女性を対象に実施され、2006年8月に米産科婦人科医会(ACOG)が9歳から26歳までの女性への接種を推奨しました。
- 男性に対する有効性は検証されていません。
- 既にHPVに感染している女性への治療効果は認められず、接種時に保有していない株に対してのみ予防効果があります。
誤解されやすい点
「子宮頸がんワクチン」として大々的に宣伝されていますが、実際には子宮頸がんの原因となり得るウイルスに対する予防ワクチンです。したがって、ワクチン接種だけで子宮頸がんを完全に防げるわけではなく、定期的なパップテストや検診は引き続き必要です。
軽度の副作用
- 注射後の短期間の副作用として、失神(シンコープ)、軽度から中等度の発熱、注射部位のかゆみ・腫れ、めまい、下痢、吐き気が報告されています。
- 失神が頻繁に起こることが判明した当初は頭部外傷も見られました。現在は接種後15分間は座位または仰向けで安静にするよう指示されています。
重篤な副作用
- まれに、ギラン・バレー症候群、骨盤炎性疾患(PID)、血栓症が報告されています。
- ギラン・バレー症候群は免疫系が神経を攻撃し、筋力低下やしびれを引き起こし、重症例では麻痺や致死に至りますが、治療により回復するケースが多いです。
- 骨盤炎性疾患は子宮や卵管などの生殖器に炎症を起こし、症状が軽微でも長期的に不妊の原因になることがあります。
- 血栓は主に脚、肺、心臓にでき、放置すると致命的です。
妊娠中の接種
妊娠中にガーダシルを接種した一部の女性で自然流産や先天性異常が報告されています。米国疾病予防管理センター(CDC)は妊娠中の接種を推奨していません。
まとめ
ガーダシルはHPV感染によるがんやいぼのリスクを低減する有効な予防手段ですが、接種前に副作用や妊娠中のリスクを理解し、定期検診と併用することが重要です。
