ジャトロファ油の仕様と活用法

ジャトロファ・カーカスは、乾燥に強い小型樹木で、熱帯・亜熱帯地域で主に栽培されています。樹高は最大約5メートル、寿命は約50年です。枝には空気に触れると硬化する乳白色のラテックスが含まれます。種子はゴルフボール大で、黄色味がかった液体(パーム油に似た油)を多く産出し、バイオディーゼルの原料となります。葉は滑らかで長さ10〜15cmです。

バイオディーゼルとしてのジャトロファ

ジャトロファは有望なバイオディーゼル原料で、インドをはじめ多くの国が大規模生産に向けたプログラムを展開しています。インドは世界で6番目に大きな石油純輸入国で、毎年3億ドル以上をバイオディーゼル研究に投資しています。2003年、インド政府はジャトロファの栽培に関心を示し、荒地2700万エーカーに植樹する補助金制度を開始しました。その後、中国南部、タイ、ジンバブエ、ブラジル、シンガポール、フィリピンなども同様の取り組みを始めました。

しかし、ジャトロファはどんな土壌でも育ちますが、大規模利用に十分な収量を得るには肥沃で適切に灌漑された土壌が必要です。産業規模での油生産には栽培技術の改良が不可欠で、現在も収量向上の研究が進められています。サンディエゴのスタートアップ企業SG Biofuelsは、ジャトロファ油の収量を4倍にすることを目指しています。

生垣としての利用

バイオディーゼル用のプランテーションが始まる前、ジャトロファは主に生垣や生きた柵として利用されていました。価値ある作物の周囲に植えることで、放牧動物から保護し、境界争いの防止や日陰を提供します。落葉は分解して有機肥料となり、ミミズの活動を活性化させ、土壌全体の質を向上させます。また、根は浅く横方向に広がり、風や水による浸食を防止します。

肥料・殺虫剤としての利用

ジャトロファの種子から油を絞った後に残るプレスケーキは、窒素、リン、カリウムが豊富で、鶏糞や牛糞以上の肥料効果があります。さらに殺虫・軟体動物駆除効果があり、土壌中の線虫数を減少させることが報告されています。

医療用途

ジャトロファの樹皮にはタンニンが含まれ、収れん剤として利用されます。樹皮から抽出したラテックスは、黄色ブドウ球菌、連鎖球菌、大腸菌に対する抗菌作用があります。また、凝固性により切創や打撲の止血に有効です。根を粉砕してペースト状にしたものは、外用の抗炎症剤としても使用されます。

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