卵の摂取(宿主への感染)

エンテロビウス・ヴェルミキュラリス(回虫)の生活周期は、ヒトが卵を摂取することから始まります。主に指しゃぶりやベッドシーツ・衣類に付着した卵を子どもが口に入れることで感染します。米国ハワイ大学の調査では、米国の子ども約35%が感染している可能性があると報告されています。

卵が腸へ移動

摂取された卵は胃酸に耐え、腸へと移動します。卵は2回脱皮し、孵化した幼虫は大腸へと進みます。摂取から約1か月で雌虫が成熟し、卵の産卵を開始します。回虫は宿主の腸内で血液や組織細胞を栄養源としながら生活します。

繁殖

雌虫は大腸に留まり交尾を行い、約1万個の卵を粘性の膜で包んで産みます。交尾後、雄虫は死にます。夜間になると雌虫は肛門周辺の皮膚へ移動し、卵を付着させます。排便時の圧力で卵は広範囲に散布され、肛門周辺に多数の卵が残ります。雌虫はその後死ぬか、再び腸へ戻ります。

宿主間の感染経路

卵が付着した肛門周辺はかゆみを伴い、掻くことで卵が爪の間に入り込みます。爪についた卵は触れた物や他の人に移り、次の宿主へと感染が広がります。

予防と対策

  • 爪は短く切り、清潔に保つ。
  • トイレ使用後や食事前に石鹸で手を十分に洗う。
  • シーツやタオルは熱湯で洗濯し、乾燥させる。
  • かゆみや症状が出たら医師の診断を受け、適切な薬で治療する。