ロッキーマウンテン斑点熱(ロッキーマウンテン熱)の概要と対策
概要
ロッキーマウンテン斑点熱(Rocky Mountain spotted fever)は、ダニが媒介する細菌感染症です。米国疾病予防管理センター(CDC)によると、毎年250〜1,200例が報告されています。主に抗生物質で治療します。
発生地域
名称に「ロッキー山脈」とありますが、実際にはロッキー山脈以外でも発生します。メディライン・プラスによれば、メリーランド州、ジョージア州、バージニア州、オクラホマ州、テネシー州、ノースカロライナ州、サウスカロライナ州などでも報告されています。感染は西部のウッドダニ、中央・南米および米南部のブラウン・カエンニーダニ、東部のドッグダニが媒介します。
感染経路
感染は、リケッチア・リケッツィイ(Rickettsia rickettsii)に感染したダニが皮膚に付着し、吸血したときに起こります。ダニを除去する際に体液に触れることでも感染する可能性があります。ダニが付着したままの時間が長いほど、感染リスクは高まります。
主な症状
初期症状は、寒気、体温102°F(約39°C)以上の発熱、嘔吐、悪心、倦怠感、頭痛、食欲不振、意識混濁、過度の喉の渇きなどです。症状は他の疾患と似ているため、ダニに気付かないと診断が遅れることがあります。治療が遅れると、足首や手首に斑状の発疹が現れ、手のひら、足の裏、体幹へ広がります。皮膚が濃い色の場合は発疹が見えにくいことがあります。また、下痢、筋肉痛、腹痛も報告されています。
治療法
付着したダニは直ちに取り除き、7〜10日間の抗生物質投与が標準です。CDCによると、感染者の大半が入院治療を受けます。
合併症と予後
初期に治療が開始されない場合、重篤な合併症や死亡リスクが高まります。血流を通じて全身に広がると、麻痺、神経・脳障害、聴覚障害、ショック、四肢や指の壊死(切断が必要になる場合も)などが起こります。壊死は組織が黒く変色して死ぬ状態です。他にも肺炎、髄膜炎、血液凝固異常、腎不全・心不全・呼吸不全などが生じることがあります。
