肺胞嚢胞症(PCP)の症状と対策
免疫機能が低下していると、健康な人にはほとんど起こらない感染症にかかりやすくなります。そのひとつが肺胞嚢胞症(Pneumocystis carinii pneumonia、通称PCP)です。診断には血液検査、肺生検、X線やMRIといった画像診断が用いられます。
概要
PCPは、肺に生息する真菌 Pneumocystis carinii による感染症です。どの年齢層でも発症し得ますが、免疫が正常な成人では稀です。早産児やHIV感染者、がん患者、白血病などで骨髄移植を受けた方など、免疫抑制状態にある人に多く見られます。
主な症状
- 呼吸困難:初期は軽い運動で息切れを感じ、進行すると安静時でも浅く速い呼吸になります。
- 乾いた持続性咳嗽:痰が出ない乾いた咳が続きます。
- 発熱・悪寒・多汗:体温上昇に伴い、汗や寒気が出ることがあります。
- 倦怠感:長期間にわたる疲労感が続きます。
- チアノーゼ:酸素不足により、唇や指先が青紫色に変色し、冷たく感じます。
治療法・予防策
主な治療は抗真菌薬による抗菌療法です。症状が軽度の場合は経口薬や液体薬で投与し、重症例は入院して静脈内投与が行われます。ステロイド(コルチコステロイド)を併用することもあります。
HIV感染者など高リスク群には、PCP予防薬(予防的抗真菌薬)を定期的に投与し、感染リスクを低減させます。
注意点
PCPは適切に診断・治療すれば完治可能ですが、放置すると致命的になることがあります。呼吸困難や咳、発熱などの症状が現れたら、速やかに医師に相談してください。
