狂犬病の症状と治療法

狂犬病は、感染した動物の唾液を通じて広がるウイルス性疾患です。主にコウモリ、アライグマ、スカンク、コヨーテ、キツネが保有し、人やペットに感染させます。中枢神経系に影響し、症状が出た時点で致命的です。症状が出る前にワクチン接種を行えば感染は防げますが、症状が現れた後の治療法はありません。

狂犬病とは

狂犬病は中枢神経系を侵す致死性の感染症で、主に咬傷により感染した動物の唾液が体内に入ることで広がります。ウイルスは体内に入ると「エクリプス期」と呼ばれる潜伏期に入り、症状が現れません。この期間に末梢神経へ侵入し、増殖した後中枢神経へ到達し症状が出始めます。潜伏期間は数日から数年まで幅がありますが、一般的には1〜3か月です。エクリプス期中にワクチン接種すれば予防できますが、症状が出てからは治療は無効です。これまで症状発現後に回復した例はわずか6例(CDC)です。

狂犬病の症状

症状が現れるまで外見上の変化はほとんどありません。初期症状は発熱、頭痛、倦怠感などの全身症状です。病状が進行すると不眠、錯乱、不安、恐水症(=水を見ると恐怖を感じる)などの神経症状が現れます。その他、嚥下困難、過剰な唾液分泌、幻覚も報告されています。最終段階では部分的な麻痺が起こり、数日以内に死亡します(CDC)。

狂犬病の治療

症状が出た後の治療法はありません。感染が疑われた場合は、症状が出る前にできるだけ早くワクチン接種を開始します。ワクチンは2段階で構成され、第一剤は咬傷部位にできるだけ近くで接種し、ウイルスの体内侵入を防ぎます。続いて、28日間にわたり腕に計6回の追加接種を行い、免疫応答を誘導します。攻撃された動物が野生動物である場合は、10日間の隔離観察や脳組織検査で狂犬病の有無を確認しますが、結果が不明な場合は予防的にワクチン接種を行います。

予防

ペットのワクチン接種を最新の状態に保ち、屋内で飼育することでリスクを低減できます。また、野生動物(特にコウモリ、スカンク、アライグマ)との接触を避け、野良動物や野生動物に近づかないようにしてください。住宅内へのコウモリ侵入を防ぐための防護策も有効です。

ペットの症状

犬や猫が狂犬病に感染した場合、人間と同様の症状が現れます。犬は食欲不振、口から泡が出る、行動変化が見られ、進行すると筋痙攣、痙攣、攻撃性、錯乱、最終的に麻痺と死に至ります。猫は発熱と不安定な行動が見られ、後期になると過剰な唾液分泌、呼吸困難、イライラ、攻撃性、最終的に麻痺して死亡します。ペットに対する唯一の予防策は、定期的な狂犬病ワクチン接種です。

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