過敏性腸症候群(IBS)とは?
過敏性腸症候群(IBS)は、米国の成人の約20%が罹患すると推定される消化器系の機能障害です。症状の出方や重さは人によって大きく異なり、日常生活に支障をきたすことがありますが、クローン病や潰瘍性大腸炎といった重篤な消化器疾患と比べて致命的なリスクは少ないとされています。
原因
IBSの正確な原因はまだ解明されていません。消化時に腸の筋肉が過剰に収縮することが症状の主な要因と考えられています。食事(乳製品や酸性食品など)、ストレス、軽い感染症などが症状を引き起こすきっかけになることがあります。
主な症状
- 腹部の痙攣や痛み
- 膨満感・鼓腸
- ガス(げっそり)
- 下痢または便秘(または交互に現れる)
- 便に粘液が混ざることがある
診断
IBSは「症候群」であり、特定の検査で確定できる病気ではありません。診断は主に患者の訴える症状と身体診察に基づきます。診断基準としては、腹痛に加えて上記の症状のうち2つ以上が、少なくとも3か月以上継続していることが求められます。
合併症
IBS自体が重大な合併症を引き起こすことは稀ですが、痔核(じかく)を刺激したり、日常生活の制限がうつ状態につながることがあります。また、症状を避けるために特定の食品を極端に制限すると、栄養不足になるリスクもあります。
治療法
根本的な治癒法はありませんが、生活習慣の改善やサプリメント、薬物療法で症状をコントロールできます。具体的には、食物繊維の摂取、脂っこい食べ物やガスを発生させやすい食品の回避、ストレス管理が有効です。下痢止め、抗うつ薬、ハーブサプリなども症状緩和に用いられます。
