マリノール(Marinol)の医療用途

マリノールは、合成テトラヒドロカンナビノール(Dronabinol)を有効成分とする医薬品で、がん化学療法やエイズ患者に伴う吐き気、嘔吐、食欲不振の緩和に使用されます。

吐き気・嘔吐の緩和

がん化学療法は急速に増殖するがん細胞を狙いますが、同様に増殖の速い消化管上皮細胞も障害され、結果として患者は強い吐き気や嘔吐に悩まされます。マリノールの有効成分であるドロナビノールは中枢神経系の受容体に結合し、これらの症状を引き起こす信号を抑制します。

食欲低下と体重減少への効果

エイズ患者は感染症や合併症により食欲が低下し、体重が減少しやすくなります。マリノールは脳内の神経伝達物質を刺激し、食欲を増進させます。さらに吐き気・嘔吐の抑制効果と併せて、栄養状態の改善に寄与します。

医療用大麻との関係

医療用大麻の非犯罪化を主張する側は、マリノールや他のTHC系薬剤が吐き気・嘔吐・食欲不振の治療に有効である点を根拠に挙げています。慢性的な疼痛など他の症状にもTHCが有用とされますが、米国食品医薬品局(FDA)は、喫煙による大麻摂取よりも、合成THCのみを用いた治療を推奨しています。

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