脚の血栓:種類・症状・治療法と注意点

脚に血栓ができると、直接的な危険は少ないものの、血栓の一部が血流に乗って肺に届くと致命的な肺塞栓を引き起こす可能性があります。多くの場合、脚の血栓は軽い圧痛や赤み程度の症状しか現れませんが、血管の外傷や血流の障害が原因で血栓が形成されます。

表在性血栓性静脈炎(浅部血栓)

血栓が皮膚表面近くにできた状態を表在性血栓性静脈炎と言います。比較的軽症で、主に自宅でのケアで対応可能です。治療法の例は以下の通りです。

  • 温湿布や温かいタオルで患部を温める。
  • 弾性ストッキングや脚部の圧迫で血流を促進。
  • イブプロフェンなどの非ステロイド性抗炎症薬で炎症と痛みを軽減。

ただし、血栓が鼠径部(股関節付近)に近い場合は、より強力な抗凝固療法が必要になることがあります。

深部静脈血栓症(DVT)

深部静脈血栓症は重篤な状態で、特に膝上の血栓は肺塞栓のリスクが高まります。診断には超音波検査が用いられ、血栓が膝下に留まっているかどうかを確認します。

膝上の血栓が確認された場合、以下のような抗凝固薬が処方されます。

  • クマジン(ワルファリン)…効果が出るまでに数日かかります。
  • ロベノックス(エノキサパリン)…即効性があり、クマジンの効果が出るまでのブリッジ治療として使用。

抗凝固療法に関する注意点

手術後や出血リスクが高い患者は、抗凝固薬の使用が制限されます。抗凝固薬は全身の血液を薄めるため、術後出血や脳出血のリスクが増大します。

抗凝固薬が使用できない場合は、入院してヘパリンを点滴で投与する治療が選択されます。また、クマジンは外傷後の脳出血リスクがあるため、医師の判断が重要です。

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