肛門裂傷の治療法
肛門が乾燥し刺激を受けると、裂傷(肛門裂)が起こりやすくなります。裂傷があると、排便時に肛門の筋肉が伸び裂傷をさらに広げるため、激しい痛みを伴います。裂傷の原因を取り除き、痛みを和らげるための治療法は複数あります。
自宅でできる対策
- 食物繊維を多く摂取する。全粒穀物、果物、野菜を中心にし、摂取が難しい場合は繊維サプリメントを利用すると便が柔らかくなり、裂傷の予防につながります。
- 水分を十分に取る。脱水は便秘の原因となり、裂傷を悪化させます。
- 適度な運動を習慣化する。1日30分程度の軽い有酸素運動は腸の蠕動を促進し、血流を改善して治癒を助けます。
- 座浴(シッツバス)を行う。温かい水に30分程度浸かり、石鹸や入浴剤は使用しないでください。温熱効果で痛みが和らぎ、組織の回復が促進されます。
- 肛門周囲にタルクパウダーを薄く塗布し、摩擦と刺激を減らす。
- 排便時に力みすぎないようにする。過度の圧力は既存の裂傷を広げたり、新たな裂傷を生む原因になります。
医療的治療法
- 市販の軟膏(例:Preparation H、Tucks)で痛みと炎症を軽減する。
- 医師の処方による直腸ステロイド軟膏で腫れと不快感を抑える。
- ニトログリセリン軟膏を肛門に塗布すると血管が拡張し血流が増加、裂傷の治癒が促進され痛みも緩和されます。
- ボトックス注射で肛門括約筋を一時的に麻痺させ、約3か月間筋肉の緊張が緩むため裂傷が自然に治りやすくなります。
- 上記治療でも改善しない慢性裂傷に対しては外科的切除術が最終手段として検討されます。
