血栓症後症候群の治療
血栓症後症候群(post‑thrombotic syndrome、またはpost‑phlebitic syndrome)は、深部静脈血栓症(DVT)の合併症として頻繁に見られます。血栓が静脈壁を傷つけ、長期にわたる血流障害や皮膚変化を引き起こします。根本的な治癒法はなく、症状緩和のためには長期的な治療が必要です。
症状
- 脚のむくみ(浮腫)
- 皮膚の変色や潰瘍
- かゆみ・乾燥感
- 脚部の疼痛(血流低下による)
これらの症状は血栓ができた部位に集中し、慢性的に続くことが多いです。疼痛の緩和には市販の鎮痛薬や、圧迫ストッキングの着用が有効です。
圧迫ストッキング
血栓症後症候群の主要な治療は、長期間(場合によっては生涯)にわたる圧迫ストッキングの使用です。足首から膝上部までを覆うタイプが一般的で、血流を促進し、血液の滞留や再凝固のリスクを低減します。薬局や医療用具店でさまざまな色・サイズが入手可能です。また、足を高く上げる姿勢と併用することで、心臓への血流還流がさらに改善します。
圧迫ストッキングの代替として、間欠的気圧圧迫(インターミッテント・パニューミック・コンプレッション)があります。これは、ポンプでプラスチック製レッグカバーを周期的に膨張・収縮させ、外部から圧力をかける装置です。原理は同じですが、手動での圧迫が必要なため、継続的な圧迫が得られにくい点があります。
短期的な痛みの緩和には、イブプロフェンやアセトアミノフェンなどの市販薬が有効です。
