前立腺の基礎知識と健康管理
前立腺は男性の膀胱の底部に位置する小さな腺で、平均的な大きさはくるみほど、長さは約1.5インチ(約3.8cm)です。主な役割は精液の一部を産生し、精子の運搬を助けることです。
特徴
前立腺は多数の小腺体から構成され、線維性の前立腺被膜で包まれています。前立腺は外側帯(末梢帯)、移行帯、前帯、中心帯、前立腺前帯の5つのゾーンに分かれます。特に末梢帯は前立腺がんや前立腺炎が最も頻繁に発生する部位です。
機能
前立腺は精液の産生に重要な役割を果たします。精嚢(せいのう)と協働して、精子が精管を通って前立腺に到達し、そこで精液と混ざります。射精時にこの混合液が体外へ排出されます。
合併症
前立腺が肥大すると、尿道を圧迫し、急性尿閉(AUR)や頻尿、尿の途切れ、血尿、排尿困難などの症状が現れます。放置すると尿路閉塞や手術が必要になることがあります。
前立腺炎
前立腺が炎症を起こす状態を前立腺炎と言います。男性の約25%が経験するとされ、細菌感染が主な原因です。症状は発熱、背部痛、会陰部の痛み、排尿時の痛み、射精時の痛みなどです。性感染症とは関係ありません。
前立腺がん
前立腺がんは男性に最も多いがんの一つで、米国では約6人に1人が罹患します。早期に発見すれば治療成功率が高く、症状としては血尿・血精、排尿障害、頻尿などがあります。進行すると下肢のむくみ、骨痛、骨折、脊椎圧迫など全身症状が現れます。
健康な前立腺を保つために
排尿に異常を感じたら早めに医師に相談しましょう。早期発見・早期治療により、前立腺肥大や急性尿閉、がんの進行を防げます。定期的な前立腺検査(年1回)が推奨されます。
