多発性硬化症(MS)患者の尿路感染症予防法
多発性硬化症(MS)は自己免疫疾患で、感染症にかかりやすくなります。特に尿路感染症(UTI)はMS患者にとって極めて危険で、放置すると腎盂腎炎へ進行し、命に関わることもあります。MS患者は泌尿器の健康管理に細心の注意が必要です。
尿路感染症予防のための具体的なステップ
十分な水分を摂る。水は体の自然なクレンザーです。失禁がある患者でも、膀胱に尿を溜めるとUTIが悪化します。1日8〜10杯(約2〜2.5リットル)の水を飲み、UTIの兆候がある場合はさらに増やしましょう。
クランベリージュースやサプリを摂取する。クランベリーは泌尿器の健康に有効で、米国腎臓財団でも推奨されるブランドがあります。味が苦手な場合は、ドラッグストアや健康食品店で入手できるクランベリー錠剤を利用しましょう。
ビタミンCを1日1000 mg摂取する。ビタミンCは尿のpHを下げ、酸性環境にすることで細菌の増殖を抑えます。クランベリー錠剤にビタミンCが含まれている場合は、重複しないよう摂取量を調整してください。
性行為後に排尿する。性交などで尿道に細菌が侵入しやすくなるため、すぐに排尿して細菌を洗い流すことで感染を予防します。
カテーテルの部位を清潔に保つ。カテーテルを使用しているMS患者と介護者は、カテーテルの清掃に特に注意が必要です。汚れたカテーテルは単なるUTI以上の合併症を引き起こす可能性があります。看護スタッフが定期的に観察・交換を行うべきです。
トイレ使用後は前から後ろへ拭く。UTIの約85%は腸内の大腸菌(E. coli)が原因です。前後逆に拭くと腸内細菌が膣へ移動しやすく、感染リスクが高まります。正しい拭き方で細菌の移動を防ぎましょう。
これらの対策を日常生活に取り入れることで、MS患者の尿路感染症リスクを大幅に低減できます。
