神経感覚評価の実施手順

必要な道具

  • 音叉
  • 反射ハンマー
  • 匂いの分かりやすい物(オレンジやバナナなど)
  • 柔らかいものと尖ったもの
  • キャンディー(味覚テスト用)
  • 舌圧子
  • 鈍い物体
  • 綿棒

手順

  1. 第1ステップ – 第Ⅰ脳神経(嗅覚)

    患者に目を閉じさせ、オレンジやバナナなど刺激の少ない匂いのする物を提示し、何かを当てさせます。アンモニアや刺激臭は使用しません。正しく識別できなければ第Ⅰ脳神経に障害が疑われます。

  2. 第2ステップ – 第Ⅱ脳神経(視覚)

    視力表で直接測定するか、対面法で評価します。患者が片眼を覆い、検査者が反対側の眼を覆います。12〜18インチ離れた位置で鼻を見つめさせ、指を1〜3本ずつ前に出し、患者が見える本数を答えさせます。患者と検査者が同時に見える場合、視覚は正常です。

  3. 第3ステップ – 第Ⅲ・Ⅳ・Ⅵ脳神経(眼球運動)

    指を患者の前に立て、頭を固定したまま指の軌跡(H字)を追わせます。指を左右上下に動かし、眼球が追従できない場合はこれらの脳神経に異常があります。

  4. 第4ステップ – 第Ⅴ脳神経(三叉神経)

    綿棒で眼球周囲を軽く触れ、感覚があるか確認します。次に、抵抗を加えて顎を開かせ、鋭い物で額・頬・下顎の感覚を評価します。

  5. 第5ステップ – 第Ⅶ脳神経(顔面神経)

    眉を上げさせ、頬を膨らませ、まぶたを閉じさせ、笑顔・しかめ面を作らせ、舌先にキャンディーを置いて味覚を確認します。

  6. 第6ステップ – 第Ⅷ脳神経(前庭・蝸牛神経)

    音叉でWeberテストを行い、前頭部の中央に音叉を置きどちらの耳で音が大きく聞こえるか尋ねます。続いてRinneテストを実施し、乳様突起に音叉を当てて骨伝導と空気伝導の感覚を比較させます。

  7. 第7ステップ – 第Ⅸ・Ⅹ脳神経(舌咽神経・迷走神経)

    患者に「アー」と発声させ、舌圧子で口蓋の上昇を左右対称に確認します。飲み込みや会話の様子も観察します。

  8. 第8ステップ – 第Ⅺ脳神経(副神経)

    頭部を左右に回す動作と肩をすくめる動作に抵抗を加えて、筋力と神経支配を評価します。

  9. 第9ステップ – 第Ⅻ脳神経(舌下神経)

    患者に舌を前方に突き出させ、舌が真正面に出ているか確認します。左右どちらかに偏っていれば第Ⅻ脳神経に問題があります。

  10. 第10ステップ – 四肢感覚比較

    各四肢と体幹の中線部で、柔らかいものと尖ったものを区別できるか尋ね、左右対称性を評価します。

  11. 第11ステップ – 四肢筋力テスト

    腕・前腕・脚の屈伸力を抵抗に対して評価し、足の背屈と底屈も同様に確認します。

  12. 第12ステップ – 主な反射とバビンスキー反射

    反射ハンマーで上腕三頭筋、上腕二頭筋、橈骨手根筋、膝蓋腱、アキレス腱の反射を調べます。足の外側を鈍い物でこすり、母趾の反応でバビンスキー徴候を確認します。

  13. 第13ステップ – 小脳機能

    対側の足のかかとですねをこすらせ、鼻に指を触れさせた後、腕ほどの距離に置いた指に触れさせます。さらに、両手で交互に足を叩かせ、速度と正確さを観察します。

  14. 第14ステップ – 歩行評価

    通常歩行、かかと歩行、つま先歩行をさせ、転倒しそうな場合は必ず支えて安全を確保します。

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