前角細胞疾患(前角細胞病)
背景
米国国立神経疾患・脳卒中研究所(NINDS)は、前角細胞疾患を脊髄性筋萎縮症(SMA)の一形態と分類しています。前角細胞は脊髄の灰白質に存在する運動ニューロン(運動神経細胞)で、歩行や食事などの随意運動を制御します。
症状
前角細胞が障害されると、筋緊張低下、四肢の動きの減少、反射の消失、体の震え、摂食・嚥下障害、呼吸困難、立ち上がれない、歩行や階段の昇降ができないなどの症状が現れます。
原因とリスク
原因は不明ですが、NINDSは「40歳以上の男性に女性よりも多く見られる」こと、また出生時または歩行前に症状が現れる小児がいることを報告しています。
診断
前角細胞疾患を特定する専用の検査はありません。症状は他の疾患と類似するため、運動・感覚機能、神経伝導、聴覚・発話、視覚、協調性・バランス、精神状態、情動変化などを総合的に評価する神経学的検査が診断の手がかりとなります。
治療
現在、根本的な治療法や標準的な治療は確立されていません。症状緩和やリハビリテーションが中心となります。
