頸部ジストニア(痙性斜頸)の症状と対策
症状
頸部ジストニア(痙性斜頸)は、首の筋肉が不随意に収縮・痙攣し、頭部が左・右・前・後ろに傾く、または回転する状態です。主な症状は以下の通りです。
- 頭部の持続的・周期的な異常姿勢(回旋性斜頸:頭が横に回転)
- 頭部の傾斜(側方斜頸/外側斜頸)や前屈(前屈性斜頸)・後屈(後屈性斜頸)
- 首の痛み、肩の上昇、手や腕の震え
合併症
長時間の筋収縮が続くと、永久的な神経障害を引き起こす恐れがあります。また、症状が顎や顔、胴体、腕へ広がることや、疼痛・機能障害に伴ううつ状態も報告されています。
原因
頸部ジストニアは、脳内の化学メッセージ伝達に異常があると考えられています。具体的には、脳細胞同士のコミュニケーションを司る神経伝達物質の処理に問題が生じることが原因です。その他のリスク要因として、首・頭・肩への外傷、脳・脊髄腫瘍、脳卒中、炭素一酸化物や重金属などの毒素、特定の抗うつ薬・抗精神病薬・制吐薬などの薬剤があります。
高リスク群
女性に多く、男性の約2倍の頻度で診断されます。発症年齢は主に40〜60歳で、家族にジストニアの既往がある場合もリスクが高まります。
治療法
根治療法はなく、症状緩和が目的です。主な治療は以下の通りです。
- 理学療法・作業療法による姿勢矯正と筋緊張緩和
- ボツリヌス毒素(ボトックス)注射による筋肉の過活動抑制
- パーキンソン病治療薬などの抗震戦薬、筋弛緩薬
- 重症例では、脳深部刺激装置(ペースメーカー型デバイス)の埋め込みや、過活動筋・神経を切除する外科手術が検討されます
