筋萎縮性側索硬化症(ALS)の診断方法
筋萎縮性側索硬化症(ALS)は、神経細胞を侵す致死性の神経疾患です。筋肉の萎縮が進行し、横隔膜や胸壁筋が機能しなくなると呼吸困難に至ります。遺伝性のケースは約10%で、残りは原因不明です。1941年に野球選手ルー・ゲーリッグがこの病で亡くなったことから、広く知られるようになりました。
診断の概要
ALSは他の神経疾患と類似した症状を示すため、初期診断は困難です。主に他疾患を除外する検査が行われます。初期症状として、足や足首、脚の筋力低下、手の筋力低下、言語の不明瞭化が挙げられます。現在、FDA承認の薬剤はリルゾールのみで、患者の病状進行を遅らせる効果が報告されています。
神経学的検査
神経学的検査では、筋力低下や筋萎縮の所見が確認されます。筋肉の硬直や異常な動き、反射異常も観察され、骨格筋にも影響が及んでいることが示されます。
神経伝導速度検査(NCS)
皮膚に電極を装着し、電流を流して神経信号の伝導速度を測定します。ALS患者では神経伝導速度が遅くなることが多く、診断の一助となります。
筋電図(EMG)
筋電図は筋肉に電気パルスを送り、筋収縮時に発生する微弱な電気インパルスを記録します。ALS患者ではこれらのインパルスが弱く、筋肉の異常が明らかになります。
磁気共鳴画像法(MRI)
MRIは強力な磁場とラジオ波を利用して脳や脊髄の画像を取得します。主に多発性硬化症など、ALSと類似した症状を示す他疾患を除外する目的で使用されます。
