顔面神経の損傷原因と対策
顔面神経の位置と役割
顔面神経は左右それぞれ1本ずつ、脳から出て耳道を通り、顔全体に分枝します。笑う、しかめる、眉を上げる、鼻をすする、舌の側面の味覚、唾液分泌など多くの機能を司ります。損傷すると部分的または全体的な麻痺が起こります。
損傷の主な原因
最も基本的な原因は神経自体の腫れです。頭部や顔面への外傷が原因となります。特に以下が多いです。
- 先天性異常や中耳炎
- ベル麻痺(ウイルス性炎症)…片側のみが麻痺し、脳卒中に似た症状を呈し、米国で年間約4万人が罹患
- 顔面や頭部への強打
その他の原因
腫瘍や皮膚がんの切除手術で、神経を犠牲にせざるを得ない場合があります。
診断方法
医師はまず簡易テストで損傷の程度を評価します。舌の塩・砂糖テスト、涙・唾液分泌量、耳の動きなどを確認し、これを「トポグラフィー局在診断」と呼びます。さらに、筋電図(EMG)やCT・MRIで詳細に評価します。
治療と回復
軽度の損傷は自然に回復することがありますが、回復しない場合は耳鼻咽喉科医が外科的に処置します。神経が圧迫されている場合は解放し、切断された場合は再接続を試みます。適切な治療が行われなければ、機能回復は期待できません。
