目に見える症状

パーキンソン病は、筋肉の硬直、振戦(しんせん)、運動減少(アキネジア)を特徴とする症候群です。その他、表情が乏しい(ミメティックフェイシャル)、瞬きが不規則になる、歩行時の歩幅が狭くなる、動作が遅延・遅くなるといった兆候も見られます。

振戦(しんせん)

振戦はパーキンソン病に特有の不随意運動サイクルの中心です。安静時に起こることが多く、指先を回すような「ピルローリング」動作が代表例です。全患者に何らかの形で現れますが、振幅や関与部位は個人差があります。

筋肉の硬直(リジディティ)

硬直は筋力低下による平衡感覚の乱れが原因とされ、患者は自発的に動かすことが難しくなります。時間とともに関与部位が広がり、手足の可動域が狭く、動きが遅くなる原因となります。

運動減少(ブラディキネジア)

ブラディキネジアは、速くて簡単な随意運動が困難になる状態です。動作が遅延し、硬直し、途切れがちになるなどの特徴があります。症状の重さに応じて、ブラディキネジア、ハイポキネジア、アキネジアと呼ばれます。

メカニズムの概要

現在、パーキンソン病における不随意運動は主に次の二つの要因で説明されています。
1. 脳の基底核に届くドーパミンが不足していること。
2. 基底核の黒質(サブスタンシア・ニグラ)に存在する色素を含む神経線維が減少していること。
基底核は各臓器の協調的な動作を指示する部位で、ドーパミンはその刺激伝達に関与します。ドーパミンと神経線維が不足すると、黒質からの協調指令が不十分となり、結果として不随意な運動サイクルが生じます。これらのメカニズムは現在も研究が進められており、基底核の機能を正常化する治療法の開発が期待されています。