長期使用による鎮痛剤の副作用とリスク
毎日、3600万人以上が処方薬や市販の鎮痛剤を使用しています。米国消化器学会(2005年)の調査によれば、多くの利用者が鎮痛剤の誤用だけでなく、副作用についても認識していないことが分かっています。長期使用は約10万3千件の入院と1万6千5百件の死亡につながっていると推定されています。鎮痛剤の長期的な副作用を正しく理解することは重要です。
潰瘍・胃腸出血
アスピリンや非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)を高用量で使用すると、胃や上部小腸の粘膜が損傷し、潰瘍や出血を引き起こすことがあります。潰瘍は嘔吐や体重減少を招き、放置すると手術が必要になることもあります。米国消化器学会の2005年の研究では、イブプロフェンを高用量で3日間だけ服用しても胃腸出血が起こり得ると報告されています。
依存性
ヒドロコドンなどの鎮痛剤は長期の疼痛管理に用いられますが、長期間使用すると依存症になるリスクがあります。米国薬物乱用・精神衛生サービス局(SAMHSA)のデータによれば、600万人以上の米国人が処方薬を乱用したり、医師の指示通りに使用していないとされています。
高血圧
米国心臓協会の最近の研究では、非アスピリン系鎮痛剤を1日500mg以上摂取する女性は、高血圧になるリスクが約2倍になることが示されています。一方、アスピリンは女性の高血圧リスクと関連付けられていません。
骨折リスク
2010年に『Journal of General Internal Medicine』が報告した研究によれば、オピオイド系の強力な処方薬は、特に50mg以上の高用量で、60歳以上の成人において骨折リスクを増大させます。
肝障害
アセトアミノフェン(例:タイレノール)を含む処方薬や市販薬は、過剰摂取や長期使用により重篤な肝障害を引き起こすことがあります。食欲不振、吐き気、嘔吐といった症状が現れ、放置すれば肝不全や死亡に至る可能性があります。ただし、用量指示を守り、推奨期間を超えて使用しなければリスクは大幅に低減します。
腎障害
市販の鎮痛剤であるアセトアミノフェンやイブプロフェンも、長期間使用したり、既に腎機能に問題がある人が使用すると腎障害のリスクが高まります。用量を守って使用すればリスクは最小限です。
以上のように、鎮痛剤の長期使用はさまざまな重大な副作用を伴う可能性があります。医師と相談し、必要最小限の使用と定期的な健康チェックを心がけましょう。
