成人に対するリタリン(メチルフェニデート)の長期的な神経・血管への影響

副作用

米国の「Physicians' Desk Reference」によると、リタリンの主な副作用は以下の通りです。

  • 神経過敏、緊張、不眠
  • 発熱、関節痛、皮膚剥離、食欲不振
  • 動悸、めまい、狭心症、血圧・脈拍の変動
  • 吐き気、頭痛、ジスキネジア、腹痛
  • 稀に壊死性血管炎が起こり、心不全や脳卒中を招くことがあります。

治療後も残る脳機能変化については現在も研究が進められています。

リタリンと脳

ハーバード医学部の研究では、リタリンが実行機能に与える影響を検証しました。健康な成人を対象にした試験では、協調性や新たに学んだ情報の保持が改善されたものの、結果は一貫していません。一方、バッファロー大学の研究者は、若年ラットに対する長期投与で脳細胞機能に持続的な変化が認められたと報告しています。

リタリンと心臓

2006年に『ニューヨーク・タイムズ』は、リタリンなどの刺激薬が心臓に及ぼすリスクを取り上げました。心臓関連の死亡例は統計的にごく少数ですが、広範に処方されている薬剤の長期的安全性が十分に検証されていない点が懸念されています。同年5月、カナダ保健省は高血圧、心疾患、動脈硬化、甲状腺機能亢進症の患者に対し、リタリンや類似の刺激薬の使用を警告しました。

肯定的な効果

リタリンは1955年以降、ADHDや関連障害を持つ子ども・成人に有効であることが確認されています。2008年の米国老年精神医学ジャーナルに掲載された日本の研究では、脳卒中後に見られる「血管性うつ病」の患者がリタリン投与により症状改善を示したと報告されています。

注意事項・警告

1999年以降、ADHD治療薬を使用した成人・小児で51例の死亡が報告されています。米国食品医薬品局(FDA)は、ADHD薬全般に対し最も重い警告である「ブラックボックス警告」を付与しており、処方時には慎重な判断が求められます。

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